【劇場留学】『モモ』と時間の旅の記録 その2 本読み

更新日:2024.11/25(月)

 2025年3月末、ミヒャエル・エンデ「モモ」を公募出演者&プロの劇場スタッフと共に創作・上演する「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」。2024年9月の初顔合わせ・説明会からスタートした“旅の記録”その2は、台本を読んでみる<本読み>の模様をご紹介します!

留学日 2024年11月9日(土)13:00〜17:00
留学先 三の丸ホール 小ホール
参加者 ・<劇場留学生> 公募出演者
・川口智子(演出家/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」脚本・演出・美術)
・李 そじん(俳優/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」出演)
・埜本幸良(俳優/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」出演)
・市民ホール事業係 スタッフ
レポート 杉山明恵(市民ホール事業係)
 9月26日の説明会から1か月半。あっという間に今日の本読みを迎えました。俳優の李そじんさん、埜本幸良(のもと・さちろう)さんも今回からご参加。
 埜本幸良さんは小田原へ来るのが今回初めてだそうです! 俳優さんたちと出演者が一緒になるのも今日が初めて! みんなにどんな刺激をもたらしてくれるのか、これから楽しみです。
 さぁ席について本読み!の前に、まずは円になって、ひとりずつご挨拶。一緒にお芝居をつくっていく仲間たちがどんな人たちなのか。
川口さん案内のもと、李さん、埜本さんも加わり、仲間たちのことを知るため、まずは「顔と名前(ニックネーム)をおぼえる時間」からはじめました。
 身体も動かしながらゲーム感覚で覚えるので、遊んでいるうちに、みんな自然と仲間の名前を覚えていました。子どもたちは緊張しつつも、みんな笑顔で楽しそう。大人も本気で遊んでいて、子どもたちに負けないくらい目がキラキラしていました。
 
 休憩を小まめにとりつつ、いよいよ本読みの時間です! 席はどこでも好きな席に。大人と子供が固まらない様に座ってもらいました。みんなの手元へ、初めて台本が配られました。一気に真剣な顔つきに。配役はまだ決まっていないので、ひとりずつ順番に読んでいきました。静かな小ホールに、読んでいる人の声が響きます。
 緊張して声が小さくなってしまう人、練習してきたみたいにスラスラと読める人、感情をこめて読んでいる人、こっそり隣からフォローしてあげる人。それぞれの声を聞きながら、みんなで読んでいきました。
 途中、文節ごとに読めない漢字がないか、振り返りながら読み方の確認もしました。これからの稽古で、みんながどんな風に変わっていくのでしょうか。楽しみです。
 本読みのあとは、チラシに載せる個人写真の撮影もしました。いわゆるアー写(アーティスト写真の略)撮影です。アー写撮影用に制作したコートを羽織りカメラの前に座ると、スイッチが入ったみんなはカッコよくポージングしいて流石でした!
 撮影のあとは、照明の横原由祐さんも加わり、川口さんと関係者のみで美術打合せもしました。本番どんな舞台美術になるのでしょうか。公演当日ぜひ、劇場でご確認ください!

出演:埜本幸良さんより

 みなさん、初めまして!出演の埜本幸良です。のもとさちろうと読みます。これから稽古場の様子や感じたことを少しずつ綴っていきます。よろしくお願いします!
 11月9日(土)は出演者・スタッフさんとの顔合わせと本読みの日でした。実は僕、小田原に来るのが初めてでした。海老名を過ぎた辺りから知らない風景に窓外をキョロキョロしながらはるばるやって来ました。鈍行列車で地元岐阜から小田原通るんですがいつも夜でしてね。
 駅中のパン屋さんでモーニングセットを食べて温まり(このパン屋さんにはしばらくお世話になりそうです)、三の丸ホールの飯田さん、出演の李そじんさんと合流し、まずはラジオの収録にFM小田原へ。40秒の枠に宣伝文句を収めるため、何度も計測しては修正しを繰り返してようやく収録終了..!皆さんぜひ聴いてみてください!楽しい時間でした!
 車内でまったりしていたらすぐに三の丸ホールに到着。あれ、小田原城を見忘れた、、?小田原と言えば僕が好きな大河「伊達政宗」* であの怖い秀吉(勝新太郎)に呼出されて白装束姿で入城した政宗(渡辺謙)が思い出されます。あれ小田原城でしたか?記憶が違ってたらすみません。すごくドキドキするシーンでした。(後で調べたら石垣山一夜城でした)


*大河ドラマ「独眼竜政宗」

 ホールに着いたらすぐにチラシビジュアルやアー写を撮影してもらい稽古開始時間になりました。この日は全員参加とはならなかったものの、ほとんどの共演者の方たちの顔や名前、声を知ることが出来ていよいよ作品づくりが楽しみになりました!
 人の名前を覚えるのが苦手な僕ですが、演出の川口さんやそじんさんが提案してくれたゲームのおかげでこの日は一旦!名前を覚えられました。ぼくは子どもたちに「さちナントカろー」と覚えてもらうことが出来ました。やったね。
 具体的には「名前オニ」という捕まりたくなかったら誰かの名前を呼んで生き延びる!みたいなゲームをしたり、円になって順番に自分の名前と前の人の名前を唱えるゲーム(後半の人はそれまでの全員の名前も唱えるので大変)をやりました。
 そのあと立ち幅跳びを全力でやることになったり、脳も体力も使う”遊び”の時間が続きます。いやー、面白いです。公募の方も僕も、子どもも大人も、当たり前だけどそれぞれ持っているものは違って。例えば全速力で走ったらまだ子どもには負けないと思うけど、鬼ごっこで遊ぶ体力は子どもたちに勝てる気が全然しない。みたいに僕が出来ないことを出来る人たちがたくさん集まっている。いやホント当たり前なのだけど、そんな事を感じさせてもらえた時間でした。

 この後、第一部の台本をみんなで読みました。本読みって緊張しますよね、僕も未だに緊張します。緊張して自分が振られてない所も読みました。僕あるあるです。その後、難しい漢字に読み仮名を振ったり簡単な言葉の説明があったり。みんなで物語の世界を少しずつ味わっていきました。
 あっという間に稽古終了の時間となり、僕とそじんさんは宣伝動画の撮影に。売れっ子みたいな詰め詰めスケジュールはいい気分でしたね正直。
 そうそう、帰りに駅前で鈴廣のかまぼこと出くわしました。一昨日、初台の蕎麦屋で「鈴廣の板わさ」食べたばかりでした。塩辛と一緒に食べるやつ。最高に美味しいすこれ。小田原探索も早くしたいなぁ。次回の稽古が楽しみです♪
 以上、埜本でした〜!

埜本幸良(出演)

1986年生まれ。岐阜県出身。劇団・範宙遊泳に所属。劇団の出演作品では、東京、横浜、クアラルンプール、バンコク、杭州、ニューヨーク、岩手など国内外のツアーを行った『幼女X』、シンガポールTHE NECESSARY STAGEとの国際コラボレーション『SANCTUARY-聖域-』、第66回岸田國士戯曲賞受賞作品『バナナの花は食べられる』などに出演。また、まちなかでほころぶ実演集団「ほころびオーケストラ」では企画・パフォーマンスを担当し、劇場・野外を問わず作品を創作している。
埜本幸良 公式X(旧 Twitter)


 12/21(土)10:00〜WEB・窓口予約開始!


「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」
◆モモ
[開催日時]2025年3月28日(土)13:00、29日(土)13:00/17:00、30日(日)13:00
[会場]小田原三の丸ホール 小ホール
[脚本・演出・美術]川口智子(演出家)
[振付・出演]木原浩太(ダンサー・振付家)
[出演]公募出演者 約25名、李そじん(俳優)、埜本幸良(俳優)

◆稽古期間
本読み  2024年11月
プレ稽古 2024年12月〜1月
稽古 2025年2月〜3月

公演詳細ページ


✏︎ 2024-2025年「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」留学の記録はこちら! 
【劇場留学】『モモ』と時間の旅の記録 その1 説明会

✏︎ 2023年「劇場留学〜お芝居をつくる7日間〜」留学の記録はこちら! 
「劇場留学〜お芝居をつくる7日間〜」ガイド役の映画監督・北川未来さんによる映像と、演劇事業のサポートスタッフの経験もあり斎藤明仁さん(大学院生)によるテキストによる記録です!
【劇場留学】8月21日(月) 留学1日目の記録【劇場留学】8月22日(火) 留学2日目の記録【劇場留学】8月23日(水) 留学3日目の記録【劇場留学】8月24日(木) 留学4日目の記録【劇場留学】8月25日(金) 留学5日目の記録【劇場留学】8月26日(土)留学6日目の記録【劇場留学】8月27日(日)留学7日目の記録

✏︎2023年「劇場留学〜お芝居をつくる7日間〜」小田原でのしらべの記録 
<しらべの旅 1日目 日記 担当:川口智子さん>
【劇場留学】しらべの旅 1日目(1/3)【劇場留学】しらべの旅 1日目(2/3)【劇場留学】しらべの旅 1日目(3/3)
<しらべの旅 2日目 日記 担当:せせらぎさん>
【劇場留学】しらべの旅 2日目(1/2)【劇場留学】しらべの旅 2日目(2/2)
<しらべの旅 3日目 担当:川口智子さん>
【劇場留学】しらべの旅 3日目 (1/3)/【劇場留学】しらべの旅 3日目 (2/3) 【劇場留学】しらべの旅 3日目 (3/3)
<しらべの旅 4日目 担当:川口智子さん>
【劇場留学】しらべの旅 4日目 (1/2)【劇場留学】しらべの旅 4日目 (2/2)

 

ページトップ