【劇場留学】『モモ』と時間の旅の記録 その8 稽古4

更新日:2025.3/7(金)

 2025年3月末、ミヒャエル・エンデ「モモ」を公募出演者&プロの劇場スタッフと共に創作・上演する「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」。<旅の記録>8回目は、久しぶりに三の丸ホール側で稽古! 街なかでのブラインドウォークのお話なども。

留学日 2025年2月15日(土)、16日(日)10:00〜18:00
参加者 ・<劇場留学生>公募出演者
・川口智子(演出家/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」脚本・演出・美術)
・木原浩太(振付家・ダンサー/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」振付・出演)
・李 そじん(俳優/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」出演)
・埜本幸良(俳優/「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」出演)
・市民ホール事業係 スタッフ
レポート 2/15(土):森田百合花(市民ホール事業係)
2/16(日):杉山明恵(市民ホール事業係)

2月15日(土)

 今日は稽古場を飛び出して、外での稽古です。2人1組で、1人が目隠しをしてもう1人が手を引いて案内する「ブラインドウォーク」を街なかで行いました。
 健常者の多くの人が90%頼っている視覚をシャットアウトすることで、聴覚・嗅覚・触覚を機能させる感覚を養います。役者として舞台に立つには、とても大切なことです。
 はじめに、川口さんからやり方の説明を聞いて、小田原三の丸ホールを出発。最初は怖がりながら歩いていた人も、50分後に戻ってきたときには、すんなりと歩いていました。視覚以外の感覚が研ぎ澄まされてきたこと、何より案内してくれる人への信頼があってこその姿です。
 途中20分経ったところで、1度だけ目隠しを外すのですが「そのとき見た光景が忘れられない!」という感想もありました。
 午後はいつもより小さい部屋での稽古だったので、スペースを分け合いながら、そして共有しながらの稽古をしました。
最後は円になって手をつないで、第3部のセリフの確認をしました。

2月16日(日)

 今日は三の丸ホールのスタジオで稽古です。午前中は大人だけで稽古。あるシーンの練習では、木原さんの大まかな振り付け指示から、それぞれが考え動きながら作っていく様子も。
 午後からは子どもたちも参加し、第3部の立稽古。動きはみんなで話し合いながら作っていき、最後に通し稽古をしました。
 
 稽古が終わったあと大人メンバーの衣裳フィッティングもしました。稽古の後、疲れているはずなのに、みんな協力ありがとう!

楽屋ばなし④

今回からは昨年度の【楽屋ばなし】に引き続き、26名の公募出演者の自己紹介と共に、稽古が終わる毎に2~3名にお聞きした感想をピックアップしてご紹介していきます!

楽屋ばなし<4回目>

麻奥久美子さん

 これまでも色々なお芝居に参加させてもらってますが、(川口)智子さんの演出と(木原)浩太さんの振付ということがすごく魅力的で、やってみたいなと思いました。
 実際の稽古は正直ハードだけど、だからこそこれまでとは違った学べるところがあって、〝手を抜かない愛情″をすごく感じます。それに対して一生懸命こたえなきゃいけないけど、まだやれないことばっかりで、自分に対して悔しい気持ちがいっぱいです。
 稽古場ではお子さんからエネルギーをもらうし、大人の方も普段の生活ではまわりにいないタイプの素敵な人たちばかりです。演劇をやっている人って素直で発想力が豊かだと感じているので、刺激をいただいています。
 みんなでがんばって、絶対楽しい良い作品になると思いますので、ぜひぜひ期待して観てください!

公募出演者 麻奥久美子(あさおく・くみこ)

 昼でも夜でもアサちゃんこと、麻奥久美子です。
 普段は、ハワイアンキルトのお教室を月2回開催。週2日、年中さんから小学6年生が在籍している塾の講師をしています。そんな風に人と接するのが大好きで、キルト教室では生徒さんに喜んでいただけるウキウキする独創的なデザインを心がけ、塾では子供達のパワーをもらいながら一緒に楽しく勉強をしています。
 今回、この素敵な企画にチャレンジ、参加できてとても嬉しいです。緊張しやすいので、気負わず自分が出来る事を精一杯演る様にします。舞台を作り上げて行く過程が大好きなので、皆さんとのケミストリーを感じながら楽しんで稽古に励みます。よろしくお願いします。
撮影:ムービー&フォトスタジオ Every Moment

楽屋ばなし<4回目>

柳川紀枝さん

 お稽古、めっちゃ楽しいです。これまでもお芝居に出たことがありますが、お稽古の内容がまるで違うので、体力的にどうかなって心配もありましたが、80歳過ぎていてもよく動くなって自分でも思っています!
 昨日(2月15日に)行った「ブラインドウォーク」では、厚底の靴を履いているのに、砂利や大きな石、砂浜、アスファルト、コンクリート、石畳の違いをすごく感じて、足の裏ってこんなに敏感なんだって初めて気がつきました。
 「モモ」はずいぶん昔に読んでいたけど、ほとんど覚えていなくて、オーディションの前に読みなおしたら、自分が思っていた話とこんなに違ったんだって思いました。
 本番では、自分の言葉がお客さんに届いてくれたらいいなって思っていますので、どれだけ届けるようにできるかどうか、頑張りたいと思います。

公募出演者 柳川紀枝(やながわ・としえ)

 「モモ」という作品が、どんな風にお芝居になるのか興味があり応募しました。
 参加できてとても嬉しいです。3ヵ月検診のあかちゃんのブックスタートから幼児・小学・中学・高校・大人へのお話し会をして来ましたが、一つの物語りを語るのは一人です。
 でも、芝居は身体を動かしながら語り、皆で作り上げるもの。どんな風に自分がなるのかわかかりませんが、稽古も本番も楽しみながら出来たらいいな~と思っております。
 最後に皆で楽しかったねと言えるように頑張りたいなと思います。よろしく!!
撮影:ムービー&フォトスタジオ Every Moment

楽屋ばなし<4回目>

高橋美千子さん

 高校のときに演劇部で、また演劇をやりたいなという気持ちはあったんですが、シニア劇団にはちょっと年齢が足りなくて……。たまたま応募締切の2日前にこのオーディションのポスターを見かけて、これはいいチャンスと思って、ダメ元で応募してみました。
 稽古で子どもたちと触れ合うのは楽しいし、癒されます。昨日(2月15日)のブラインドウォークもすごく楽しかったです。ただ、皆さんすごい方ばかりなので、私、大丈夫か?ってなるときもあるけど、大丈夫!大丈夫!と言い聞かせて、乗り切ろうと思っています。
 やっぱり地元のホールで今回のような企画ができることがすごく良いし、これだけ良いホールができたので、有効活用していただきたいです。
 頑張るから観に来てね!

公募出演者 高橋美千子(たかはし・みちこ)

 こんにちは、小田原市在住、ニックネームは「みこちゃん」です。趣味はジャズダンスとゴスペル、時々笑いヨガ(笑う健康本操)をやっています。
 私は、はるか昔、高校時代を演劇部で過ごしました。その3年間は自分に自信を与え転機となった日々でした。今回劇場留学「モモ」のオーディション募集をたまたま犬の散歩中に見つけました。(しかも〆切り2日前)
 プロの演出家・役者の方々と共に作品に携われるなんて夢の様な企画!! ぜひ参加してみたいと思い応募に至りました。不安はたくさんありますが、とにかく顔晴(ガンバ)って稽古に励みたいと思います。
 この作品の本番が始まった瞬間、皆と迎えるラストの先にはどんな景色が見えるのか……。楽しみにしたいと思います。そして、皆さんとの出逢いに感謝いたします。
撮影:ムービー&フォトスタジオ Every Moment

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「劇場留学〜『モモ』と時間の旅〜」
◆モモ
[開催日時]2025年3月28日(土)19:00★、29日(土)13:00/17:00、30日(日)13:00
[会場]小田原三の丸ホール 小ホール
[脚本・演出・美術]川口智子(演出家)
[振付・出演]木原浩太(ダンサー・振付家)
[出演]公募出演者 26名、李そじん(俳優)、埜本幸良(俳優)

◆稽古期間
本読み  2024年11月
プレ稽古 2024年12月〜1月
稽古 2025年2月〜3月

公演詳細ページ


✏︎ 2023年「劇場留学〜お芝居をつくる7日間〜」留学の記録はこちら! 
「劇場留学〜お芝居をつくる7日間〜」ガイド役の映画監督・北川未来さんによる映像と、演劇事業のサポートスタッフの経験もあり斎藤明仁さん(大学院生)によるテキストによる記録です!
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