【劇場留学】しらべの旅 1日目 ( 3/3 )

2023.7/20(木）

　 2022年にオープンしたばかりという新しい本屋さん、南十字さんで、美しい絵本に出会った。家を一軒一軒まわり、蛇腹に折りたたまれた絵本を見せて歌い物語る。インド東部やバングラディッシュにつづくポトゥアという語り部だそう。実は今回の劇場留学にもゲストアーティストで音楽家を1人お招きしています。みんなの語りたい（もしかしたらそれは電気街の商人のように売りたいものの話かもしれない！）物語に歌をつけて歌ってみたいなぁと思っています。歌うことで言葉にはできない気持ちを隠したり伝えたり、歌うことで語ることができない怖い物語を伝えたり。三尸の虫も閻魔様に歌いながら主の物語りをお伝えしたかもしれませんね。

　 またまた香港の話ですが、香港の看板が突き出た町並みが好きです。右側から左側から、上を渡して、狭い道の間を所狭しと看板が連なる。それがそのまま町の勢いみたいな感じ。老舗の薬屋さん・済生堂薬局 小西本店店舗の小西さんに伺ったら、古いお店の看板と、古い製薬会社さんの看板のお話をしてくださいました。

　 関東大震災でお店の建物が倒壊してしまったけれども、火事にはならなかったためにもとあった木材をつかって再建し、残った看板を再度かけたと。看板があるというのはそれだけで何か継承されるものがある。字体も重要。一方で、さっきの秘密の物語りのように看板を掲げずに語り継がれるものもある。お芝居は言語の芸術なので、今回の７日間で何を語ろうとするのか、どう語り出すのか、そんなことをこれから考えていくと思います。

　三の丸ホールに戻り、せせらぎさんと喋る。何が気になった、あれを覚えてる。どこに何がつながって何を語ろうとするかはまだ焦らずにこれから考える。ひとまず小田原の美味しいお酒とお魚をいただきながら今日のしらべを振り返りましょう。今回の7日間の台本はきっと魔法陣のような感じになるんじゃないかな。
　いろんな魅力的なものが書き込まれて、どうその点と点をつないでいくかは参加者のみなさんと一緒に考えていけたら楽しそうだな。次回は5月に。新しいメンバーも一緒にやってくる予定です。

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