市川團十郎特別公演
- 大ホール
- 伝統芸能
平安絵巻から舞い降りたような気品と華やぎのある姿で魅了する「源氏物語」と、
成田屋の代名詞として期待する荒事の素晴らしさ、江戸歌舞伎の力強い舞台を一日で同時に上演します。
襲名披露公演も終え、深みが増した十三代目市川團十郎白猿の舞台にご期待ください!
| 日時 | 2026年3月11日(水) 13:30開演(ロビー開場 12:30) |
|---|---|
| 会場 | 大ホール |
| 料金 | 【全席指定】 S席 11,000円 A席 9,500円 B席 8,000円 ※車いす席・難聴者支援装置あり。車いす席は各席種の場所に準じた料金設定あり。 |
| チケット販売 |
<三の丸ホール窓口/WEBで販売>12月13日(土)9:00~ WEB(24時間受付・予約開始初日は9:00〜) 窓口(10:00~20:00※発売初日のみ9:00〜/第1•3月曜休 ※祝日の場合翌平日休、12/29~1/3休) ※WEB、窓口それぞれ座席選択不可(席種選択は可)。 ※お1人さま4枚まで予約可。 |
| 出演 | 市川團十郎/大谷廣松 片岡市蔵 市川九團次 他 |
| 演目 | 一、『源氏物語 ~夕顔〜』(げんじものがたりゆうがお) 二、『素戔嗚大蛇退治』(すさのおおろちたいじ) 三、『荒事絵姿化粧鑑』(はなのえすがたけわいかがみ) 市川團十郎『景清』の拵えを舞台にて相勤め申し候 |
| 年齢制限 ほか留意事項 |
未就学児入場不可。 難聴者支援装置・車いす席あり。 |
| 主催 / 問い合わせ先 | 小田原三の丸ホール 0465-20-4152(10:00~20:00/第1•3月曜休 ※祝日の場合翌平日休、12/29~1/3休) |
| 企画・制作 | 企画:市川團十郎 制作:株式会社3Top 制作協力:全栄企画株式会社/株式会社ちあふる 協力:松竹株式会社 |
2025年12月13日(土)9:00〜WEB・窓口発売開始
《あらすじ》
一、『源氏物語 ~夕顔~』(げんじものがたりゆうがお)
源氏物語に登場する夕顔は、家の垣根に咲く夕顔の花がきっかけで光源氏と結ばれる女性です。光源氏は、儚げながら可憐で朗らかな夕顔に惹かれ逢瀬を重ねますが、ある夜、物の怪が現れ彼女は命を落とします。これまで繰り返し上演され好評を得た團十郎による『源氏物語』が、この夕顔をテーマに据え、新たな趣向で生まれ変わります。
二、『素戔嗚大蛇退治』(すさのおおろちたいじ)
日本最古の歴史書である「古事記」から、素戔嗚が八岐大蛇を退治する物語を取り上げて創作された舞踊で、火を司る火之迦具土神から力を授けられた素戔嗚が大蛇退治を遂げるまでが描かれます。ダイナミックな演出と躍動感のある群舞で描かれる神話の世界をご堪能ください。
市川團十郎『景清』の拵えを舞台にて相勤め申し候
荒事とは、初世團十郎が創始した豪快で力強い演技のこと。歌舞伎十八番の内『景清』は、「平家物語」に登場する平家の武将、悪七兵衛景清が、源氏に捕らえられ牢を破って飛び出すという荒事の作品の一つです。この勇猛な景清の役柄にふさわしい衣裳や鬘をつけ、拵えが出来上がるまでを、團十郎が特別に舞台上で披露します。
市川團十郎
本名 堀越寶世(たかとし)。1977年12月6日、十二代目市川團十郎(当時十代目市川海老蔵)の長男として東京に生まれる。1983年5月歌舞伎座『源氏物語』の春宮で初御目見得。1985年5月歌舞伎座『外郎売』の貴甘坊で七代目市川新之助を名乗り初舞台。1999年1月浅草公会堂『勧進帳』では弁慶を初役で勤め、大きな話題となる。2000年5月歌舞伎座『源氏物語』ではこれまで祖父、父が演じてきた光源氏を継承し、光源氏を演じられる俳優として高い評価を得る。2004年5月、六月歌舞伎座『暫』の鎌倉権五郎、『勧進帳』の富樫左衛門、『春興鏡獅子』の小姓弥生後に獅子の精、『助六由縁江戸桜』の花川戸助六で十一代目海老蔵を襲名。
祖父十一代目團十郎を彷彿させる美貌と風姿を持ち、家の芸である荒事はもとより、『熊谷陣屋』の熊谷直実、『寺子屋』の松王丸、『伽羅先代萩』の仁木弾正、『義賢最期』の木曽義賢など義太夫狂言の時代物、『極付幡随長兵衛』の幡随院長兵衛、『与話情浮名横櫛』の切られ与三郎、『夏祭浪花鑑』の団七九郎兵衛などの世話物も積極的に手がけ、成果を上げている。歌舞伎十八番の『毛抜』『鳴神』『不動』が織り込まれている通し狂言『雷神不動北山櫻』を新しい演出・趣向で練りあげたのを手始めに、上演が途絶えていた歌舞伎十八番の復活に意欲的に取り組み、新歌舞伎十八番の復活にも挑んだ。また、2013年には、自主公演ABKAIを立ち上げ、次々と新作を生み出す。2015年から始まった六本木歌舞伎では、演劇や映像などの演出家、脚本家、クリエーター、アーティストと共に新作を創り上げる。海外公演は、2004年10月に十一代目海老蔵襲名披露をパリ・国立シャイヨー宮劇場で行い、その後も2006年5月、6月ロンドン・アムステルダム公演、2007年3月パリ・オペラ座ガルニエ宮公演、2009年9月モナコ・オペラ座公演、2010年6月ロンドン・ローマ公演、2014年11月、2015年10月シンガポール公演、2016年2月UAEフジャイラ公演、3月にはニューヨーク・カーネギーホール公演を行うなど、いずれの舞台も大きな話題となっている。
舞台以外では、テレビは2003年NHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」で主演の宮本武蔵を演じ、映画は2006年「出口のない海」、2011年「一命」、2013年「利休にたずねよ」、2014年「喰女−クイメ−」でいずれも主演を勤めている。2015年より東京2020組織委員会文化・教育委員会委員を務め、2021年東京2020オリンピック競技大会開会式へ出演。2022年11月歌舞伎座『勧進帳』の武蔵坊弁慶、『助六由縁江戸桜』の花川戸助六で十三代目市川團十郎白猿を襲名。
2001年芸術選奨文部科学大臣新人賞、2007年3月フランス芸術文化勲章シュヴァリエ。
大谷廣松
1993年7月21日生まれ。大谷友右衛門の次男。祖父は四世中村雀右衛門。1998年5月歌舞伎座で青木孝憲の名で初お目見得。2003年1月歌舞伎座『助六由縁江戸桜』の禿で二代目大谷廣松を襲名し初舞台。 優しい顔立ちを生かし、女方を軸に活躍する平成生まれの花形の一人。2019年8月には自主公演「九團次・廣松の会」を開催。名作舞踊を再構成した『女夫蝶花臺』で恋する男女の愛と転生の物語を魅せた。持ち前の気品を生かし凛とした武士から色気のある遊女まで、役柄で大きく雰囲気が変わるのが魅力。
市川九團次
1972年4月4日生まれ。1998年坂東竹志郎を名乗り初舞台。2005年四代目坂東薪車襲名。2014年市川海老蔵門下となり、市川道行を名乗る。2015年1月新橋演舞場で四代目市川九團次を襲名。市川海老蔵一門として全国の公演に出演する他、2016年に初めての自主公演「九團次の会」を開催。3年目となる2018年には舞踊『翁千歳三番叟』『静と知盛』に加え、講談『新吉原百人斬り〜お紺殺し〜』に挑み、魅力の口跡の良さを生かした熱演が好評となる。全国11ヶ所13公演を勤め上げた。テレビCMやバラエティ番組にも多数出演し、「RIZAP」のCMでは鍛え上げた身体を披露。また、滑らかな語り口を発揮し、学生や一般の方へ歌舞伎のワークショップを行うなど幅広く活躍中。成田屋一門になくてはならない存在である。
片岡市蔵
1958年12月12日生まれ。五代目片岡市蔵の長男。1962年1月歌舞伎座『助六由縁江戸桜』の禿で片岡幸一の名で初舞台。1969年11月歌舞伎座『助六由縁江戸桜』の茶屋廻り金太ほかで六代目片岡十蔵を襲名。2003年5月歌舞伎座『実盛物語』の瀬尾十郎ほかで六代目片岡市蔵を襲名。三枚目から老け役、女方まで幅広くこなす芸達者な立役である。父・五代目市蔵と團十郎家との縁で市川宗家の一門に加わり、海老蔵の「古典への誘い」や『源氏物語』に出演し中核を担っている。六本木歌舞伎『座頭市』では街を牛耳る六樽組の親分権三を勤め、敵役を演じてもただの敵役に終わらせず“悪”の魅力を見せる。確かな腕を持つ、成田屋の舞台になくてはならない貴重な俳優。